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パーキンソン病
手足のこわばり、ふるえ、歩行困難などで気づかれることが多いパーキンソン病です。中脳黒質という部位でつくられるはずのドパミンという神経伝達物質が不足することによって手足のふるえ(振戦)やこわばり(固縮)、動作の乏しさ(無動)、歩行の不安定(姿勢反射の障害)が生じると考えられています。このドパミンの作用を補う内服薬が治療の基本になります。1か月ほどお薬を内服するだけで、諸症状が改善する患者さんもいらっしゃいますので、薬の副作用に配慮した「さじ加減」が神経内科医の一番大事な仕事といえます。内服薬の開始の時期、内服薬の服用量や服用法は患者さんによって、大きなばらつきがあり、症状に合った内服薬を決めるまでに専門的な評価が必要な場合もまれではありません。それぞれの患者さんに特有の事情に応じて内服薬の調整が必要です。
すべてのふるえがパーキンソン病というわけではありません。本態性振戦はもっともありふれたふるえで、一定の姿勢や動作で悪化する声、頭や手足のふるえで、緊張しすぎると字が書けなくなったり、コップの水をこぼしたりしますが、お薬で、ある程度はふるえを軽減することは可能です。進行は非常に遅く、たとえば高校生のころからあったふるえが60歳をこえて初めて問題になるほど悪化するというようなこともあります。半年の間に急に進行するようなふるえが、本態性振戦によるものである可能性は低いことになります。一方、パーキンソン病の場合、ふるえやこわばりなどの症状が半年前後の間に悪化することが多く、進行が比較的はやいことが特徴です。抗パーキンソン病薬の内服が有効な場合、数週間のうちにふるえが目立たなくなり、歩行がスムーズになったりもします。パーキンソン病と本態性振戦のふるえは、神経内科医が観察することによって区別できますが、MRIなどの画像診断だけではこの区別をつけることはできません。
末梢神経疾患
手足がしびれる、力が入りにくいなど、末梢神経の病気の診断には、神経伝導速度検査や針筋電図の検査が不可欠ですが、当院ではほとんどその場でこの検査を行うことが可能です。「しびれ」の患者さんに対しては、脊髄や末梢神経の病気を念頭に診察をはじめますが、椎間板ヘルニアや手根管症候群のような整形外科疾患による「しびれ」のほか、糖尿病や膠原病のように、末梢神経に血液を送る血管の閉塞によって末梢神経障害が生じるケースにも注意が必要です。またパーキンソン病のように教科書的には「しびれ」を訴える患者さんは少ないはずの病気でも、ふるえやこわばりを訴える前に「しびれ」ではじまることもありますので、思い込みをなるべく排除して、広い気持ちで全身を診察することが重要です。
認知症
単に物忘れがひどかったり、勘違いが多くなったりするだけでなく、言葉が出にくくなったり、仕事がうまくさばけなくなって気付かれる方もあります。もともとは温厚な方が、怒りっぽく、疑り深くなってしまうのも認知症の症状であることがあります。
認知症と思われている高齢者の方の中には、突然動作が止まり短時間一点を見つめていたり、口をもぐもぐしたり、意味もなく手を動かしたりする、「側頭葉てんかん」の患者さんがまぎれていることがあります。この場合、てんかんのお薬を少量服用するだけで「認知症」と思われていた諸症状が消失してしまうこともあります。
意識消失発作、てんかん
突然意識を失い全身を痙攣させて倒れる発作を反復する場合、てんかんが疑われますが、全ての意識消失の患者さんがてんかんであるというわけではありません。診断のためには脳波検査が不可欠です。上記の「側頭葉てんかん」のような部分てんかんの診断にも脳波検査は必要です。お薬をきちんと服用することによって、発作をほとんど止めてしまうことも可能です。最近は新しいてんかんのお薬も利用できるようになりました。
遠隔診療
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初診でも遠隔診療(オンライン診療)は可能です。遠隔診療では、現在は自費診療は行なっていません。予約診療のみですが、予約料金は発生しません。予約時刻の前後5分以内に確実に診療が開始できる体制になっています。診療自体の時間は15分から30分になります。
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